大阪滋慶学園入学式が行なわれました
~共信・共進・共創2018~
【大阪医療技術学園専門学校】
高校生のときに入院したことがきっかけで臨床検査技師という職業を知り、非常にやりがいのある仕事だと感じました。沢山の人を助ける臨床検査技師になるため、努力します。(臨床検査技師科 幅野真以 大阪府立久米田高等学校卒)
【大阪ハイテクノロジー専門学校】
友の病気をきっかけに医療の道を志し、安心で安全な医療を提供したいと臨床工学技士を目指しました。勉強と仕事を両立させ、患者様の命を支えるエンジニアになります。(臨床工学技士科 夜間部 定光清太郎 天理高等学校卒)
【大阪保健福祉専門学校】
福祉業界で働く祖母と母の背中を見て、人の生活や感情に関われる社会福祉士を目指そうと決意しました。困難にも立ち向かっていける誰からも親しまれる社会福祉士をめざします。(社会福祉科 村上陸 大阪府立港高等学校卒)
【大阪医療福祉専門学校】
高校2年の春、母親が骨折して理学療法士を知りました。リハビリの指導をみて、こんなに素晴しい仕事があるのかと感銘しました。精神面もサポートできる理学療法士をめざします。(理学療法士学科 夜間部 井上怜美 大阪府立大冠高等学校卒)
【大阪医療看護専門学校】
病気の治療を受け不安や緊張を感じていた時に、明るく励まされ、看護師になる夢を持ちました。患者さんに信頼され、一人の人間としても大きく成長できるよう、精進します。(看護学科 長田千織 大阪府立西寝屋川高等学校卒)
学校法人大阪滋慶学園の在阪5校の平成30年度入学式が4月2日(月)、60名の海外からの留学生を含む1605名の入学生を迎えて、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で晴れやかに行なわれました。各校の新入生を代表して5人がそれぞれ決意を述べ、「社会に貢献できる人間となるべく真摯な姿勢で勉強に励み、実りある学生生活を送るよう精一杯努力します」と元気一杯に宣誓し、5校の学校長を代表して、大阪医療福祉専門学校の橋本勝信学校長(大阪滋慶学園常務理事)から「粘り強く、初志貫徹!」と激励をされました。
入学式は、大阪滋慶学園恒例の“最初の授業”として行なわれ、医療・福祉をはじめ健康・スポーツなど人のために役立ちたいと夢を描く新入生らは、総長や学校長、ご来賓の話をはじめ、在校生や卒業生ら先輩たちが次々と壇上で繰り広げる“講義”に、真剣な表情で耳を傾けました。
橋本学校長 ヘレン・ケラーの言葉を贈る
冒頭、橋本勝信学校長が代表して訓辞を行ないました。橋本学校長は、大阪滋慶学園の「実学教育」「人間教育」「国際教育」という3つの教育理念や4つの信頼、職業人教育を通して社会に貢献するというミッションなどについて触れたあと、「まず良い生活習慣、学習習慣を身につけて下さい。伝える力、コミュニケーション力も養って欲しいと思います。そして1年後、2年後、3年後、4年後の自分の在りたい姿を想像して頑張ってください」と述べ、「人も知識を少しずつ習得していくことによって、ついには真珠のように光り輝く思考をもっているのです」というヘレン・ケラーの言葉を贈りました。
浮舟総長 夢に向かって目的・目標を明確に
滋慶学園グループの浮舟邦彦総長(大阪滋慶学園理事長)は、まず歓迎の言葉を述べた後、「自分の将来やりたいことを見つけて入学されましたが、その自分の夢をしっかりした目的・目標に変えていかなければいけません」と目的・目標を持って学びをスタートさせる大切さを訴えました。そして、「自分は何故この学校に入学してきたのか、再度、自分の目的・目標を明確にして下さい。皆さんの職業は国を超え世界が職場です。多くの国の方々と一緒に仕事をします。コミュニケーション言語として英語の大切さ、専門英語の大切さを理解し、グローバルな視点、視野をもった人材となってください」と力強く激励しました。
レッドランズ大学 ラサール学部長 「常に心の窓を開けておきなさい」
このあと、海外提携校のご代表からお祝いのメッセージを頂きました。米カリフォルニア州にあるレッドランズ大学(University of Redlands)からは、言語病理学部のリサ・ラサール学部長が、「21世紀が抱える課題は多岐にわたっています。健康問題はその一つですが、日本には“起死回生”という素晴しい言葉があります。私たちが緊密に連携し、より強い存在になることによって、お互いに学び合えるのです。頭と体と精神を結集して取り組まなければなりません」と述べ、「『the open!』。これからの人生、常に心の窓を開けて置いて下さい」と温かいメッセージを発していただきました。
広東医科大学丁副学長 時間を無駄にしないで
1996年以来交流を続ける中国・広東医科大学からは、10年ぶりに本学園を訪問された丁元林副学長が「両校は22年かけて様々な分野での国際教育を展開し成果をあげてきました。新入生の皆さんの前には輝かしい青春の日々が待ち構えています。初心を忘れず時間を無駄にしないで夢に向かって頑張ってください」と激励して頂きました。
御来賓の紹介、ご祝電の披露などのあと、入学生代表の学生たちが宣誓を行い、頼もしい新入生たちに、会場の来賓席や講師席、保護者席から大きな拍手が沸き起こっていました。
第二部 在校生や卒業生が明るく楽しく知的な“専門学校生活”を伝授
第二部は、教育システムの紹介と在校生らによるプレゼンテーションです。大阪滋慶学園は、文部科学省が優れた教育プログラムを実践する専門学校として認定する「職業実践専門課程」に5校すべてが選ばれており、キャリア教育に力を注いでいます。新入生たちは自分の将来の姿を思い浮かべながら、真剣な眼差しで聞き入っていました。
e-Learning学習支援システム活用して
大阪医療技術学園専門学校の言語聴覚士学科2年、森本瑞希さんは学校での「講義」をテーマにプレゼンテーション。自分の経験をもとに、学校で友人たちと一緒に学びあうことが良い勉強になり、「人に伝えることは復習でもあり、より記憶に残ります」と語りました。先生に積極的に質問することや、国家試験対策センターのe-Learning学習支援システムを活用して、自宅でも国家試験問題にチャレンジできる―などのアドバイスをしました。
東京2020応援プログラム
大阪医療福祉専門学校の理学療法士学科2年、井戸真琴さんら5人のグループは「課外活動」として「メディカルトレーナー部」の活動を紹介。メディカルサポート集団として、スポーツ選手の傷害予防に取り組んでおり、春のなにわ淀川ハーフマラソンや高校のバスケットボール大会など各種スポーツ大会で、救護(熱中症などへの対応)や応急手当、テーピング、コンディショニングの指導などを行っています。
また今年から「東京2020応援プログラム」として高校運動部のマネージャーを対象に「トレーナー講習会」を行っています。ステージでは、こうした活動について説明をしながら、実際のテーピングや救護活動のデモンストレーションを行い、「2020年にむけて一緒に頑張りましょう!」と呼びかけていました。
機器雑音をエネルギーとして蓄電研究
また大阪ハイテクノロジー専門学校の臨床工学技士科3年、大東雅弘さんは「卒業研究・課題研究」について説明し、自分たちのグループが取り組んだ「機器雑音をエネルギーとして蓄電する研究」についてプレゼンテーションをしました。「機器雑音」とは商用電源や医療機器、照明などから発生する電磁波ノイズ(雑音)のことです。この雑音の有効活用をテーマに微小電力に変換して蓄電する方法を研究した結果、わずかながら蓄電に成功したことを説明。新入生たちは、チームで協力して研究をすすめることの重要性を学びました。
このほか、大阪医療看護専門学校の在校生が「実習前教育・学外実習」、大阪医療福祉専門学校の在校生が「資格・国家試験」をテーマにプレゼンテーションをし、卒業生が「就職活動」「生涯学習・同窓会」については説明をしました。
最後に大阪滋慶学園を卒業後、それぞれの専門職として現場を経験して各校で教員を務める“卒業生教員”が壇上に勢ぞろい、ホールを埋めた“後輩学生”に向って「一緒にがんばろう!」と気合を込めました。大阪滋慶学園ならではの微笑ましい光景に、800名を超える保護者、家族の方々から大きな拍手が起こっていました。
滋慶医療科学大学院大学 8期生の入学式 木内新学長が「『なぜ』を考えて欲しい」と訓辞
なぜ医療ミスがおこるのか、なぜ防止策が取れなかったのか、「なぜ」を考えて欲しい-。日本で唯一、医療の質と安全の向上を探究する滋慶医療科学大学院大学の「平成30年度 入学式」が4月1日(日)、大阪・新大阪の同大学院大学学舎で行われ、新しく着任した木内淳子学長が、職場や家庭を持ちながら学ぼうという強い意志をもって大学院の門をくぐった20人の新入生に訓辞を行ないました。
近年、臨床現場で益々重要性が増している麻酔学の専門医であり、滋慶医療科学大学院大学の教授でもある木内学長は、やや緊張しながら居住まいを正す新入生を前に「医療の質向上への課題は山積みです。東北大震災の2011年に開学した本大学院が目指すのは、医療安全学の研究推進とともに、その実践を担うリーダーの養成です」と、大学院の設立趣旨を改めて明確にしました。その上で自らの臨床経験や学問への取り組みを紹介しながら、「これまでの縦割り型の教育だけではなく、これからは多職種による横型の実践教育が必要であり、専門領域の壁を越えた学際的研究と学際的教育が社会から求められています。社会の変化に合わせて、私たちも変化を求められていると言えます。皆さんへの期待もそれだけ大きいのです」と述べ、「学問とは何か、医療安全学とは何か、医療事故はなぜ起きるのか、なぜ防止策が実施されなかったのか、患者さんの安全のためにも、常に『なぜか、なぜか』と問い続けていただきたい」と、学びへの心構えを述べ、安心安全のより良い医療を実現するために、実りある大学院生活を送ってほしいと期待を込めました。
浮舟総長 「専門家同士、お互い学び合う貴重な2年間」
続いて、滋慶学園グループの浮舟邦彦総長は、看護師や理学療法士、臨床工学技士など医療現場で働きながら大学院に入学してきた努力に敬意を表した上で、「有資格者として、それぞれのネットワークを持っておられる20人の新入生の皆さんが『医療の質と安全』という領域に進んでいかれる。これは専門家同士、お互いがお互いを学びあうということで、すごいことだと思います。これからの皆さんのキャリアを考えた時、非常に大きな2年間になっていくと思います。それぞれの学ぶ環境も整っているので大いに活用して学んでください」と歓迎の言葉を述べ、さらに「職場や伴侶の理解があってこうして学べるということを大切にしてください。そして医療安全学のため、患者さんのため、職場のため、家族のために目標・目的を持って進み、見事マスターを取得して社会のために尽くしていただきたい」とエールを贈りました。
前大阪大学医学部附属病院長の野口教授 「先進医療・高度医療と安全チェック部門のバランスある“文化の醸成”必要」
また、3月まで大阪大学医学部附属病院院長を務められていた大阪大学大学院医学系研究科 乳腺・内分泌外科学教授の野口眞三郎様からは、先進医療や高度医療に取り組む病院のトップだった経験を基にユーモアを交えながらも、学びの多い祝辞を頂きました。「新しい医療を創って未来の人のために役立とうという医療の推進と、それが安全かどうかチェックする部門のバランスのとれた関係が大事です。そうなれば、医療安全の文化が醸成されたといいます。それでも大きな医療事故の可能性はありますが、お互いがお互いのポジションを尊敬し合うようになると、病院としては安全になってきます。皆さんはこれから2年間、勉強されて、職場に戻って医療安全の専門家として働かれるわけです。まだ病院によっては、十分ご理解いただいていないところもあるかも知れません。阪大病院でも20年かかって今の体制になったので、一朝一夕にはいきません。苦労されることもあるかもしれませんが、あきらめずにがんばってください」と、激励していただきました。
このあと、海外提携校の米カリフォルニア州にあるレッドランズ大学(University of Redlands)言語病理学部のリサ・ラサール学部長と、中国・広東医科大学の丁元林副学長のお二人からご祝辞を頂きました。
式の最後に第8期入学生を代表して、医療管理学研究科(医療安全管理学専攻)の曽我部恵子さんが、「これからの2年間、専門性豊かな先生方のご教授をいただき、経験溢れる多職種の学友たちと共に切磋琢磨しながら、医療の質と安全の向上を追求し、実践者としてリーダーシップを発揮できるよう、日々、精進をかさねてまいります」と、宣誓しました。
先輩の高野さんが“働きながら学ぶ大学院生活”をアドバイス
このあと、第5期修了生で社会医療法人西陣健康会堀川病院で副看護部長として働く高野佳子さんが、後輩のために大学院での研究生活の“ノウハウ”を伝授してくれました。今も研究生として働きながら大学院に通う高野さんは、修了後に世界看護科学学会で自らの論文発表を行なった経験や国内の学会で発表したことに触れ、「この大学院で学ばなければ成しえなかった経験です」と話し、「これからの2年間は、自己啓発とキャリアアップの貴重な時」だと、体調管理に努めて頑張るよう、先輩としてのアドバイスをしました。
- 『第10回 医療安全実践教育研究会』を実施いたしました
- 『第5回アジア臨床工学フォーラム』を実施いたしました
- 2019年度 滋慶医療科学大学院大学の入学式が挙行されました
- 2019年度 大阪滋慶5校合同入学式が挙行されました
- 2019年度 美作市スポーツ医療看護専門学校 入学式が挙行されました