3学年すべてが揃う 地元の期待を受けて、鳥取市医療看護専門学校3期生の入学式

 1年目の「創」から「彩」、そして3年目の今年のテーマは「『進』~ここから発信、鳥取を支える医療人~」。
 地方創生に資する地元を愛する医療人を育成しようと、鳥取市と学校法人大阪滋慶学園の“公私連携”によって平成27年(2015年)4月にJR鳥取駅前の一等地に開校した鳥取市医療看護専門学校(橋本勝信学校長)の第3期生を迎えての入学式が、学校の斜め向いにあるホテルニューオータニ鳥取で行なわれました。
 今年の入学生は、地元鳥取県をはじめ、島根県や岡山県、兵庫県の近隣県、さらには栃木県や沖縄県など全国の高校と、鳥取大学や島根大学、山口大学といった国立大学など12大学と1専門学校の出身者です。これによって、すでにこの春、卒業生を送り出した大学卒業生を対象とする2年制の言語聴覚士学科を含め、3年制の看護学科、理学療法士学科、作業療法士学科の全学年の学生が揃い、医療人材不足に悩む鳥取の課題と本格的に向き合っていくことになります。

  • 訓辞を行なう橋本学校長
  • 祝辞を述べる鳥取市の深澤市長

橋本学校長 「真珠のように光り輝く思考をもてるように努力して下さい」


 国家斉唱、入学生発表に続いて学校長訓辞に立った橋本学校長は、今春、言語聴覚士学科1期生の国家試験合格率が96%(全国平均75.9%)だったことや、地元への就職率が50%強だったので、来年は初めての卒業生を出す学科を含めて7割まで地元就職率を高めたいと地元貢献への思いを述べました。


JR鳥取駅前の「鳥取市医療看護専門学校」

 橋本学校長は「実学教育」「人間教育」「国際教育」という大阪滋慶学園が推し進める3つの教育理念について触れ、「国際教育」では年間約1000名の学生が海外研修に出かけるなど、志の高い職業教育に力を注いでいることを紹介。「グローバルな感性を持ち、逞しい魂を持ってこの鳥取の地を愛し、地域に貢献できる看護やリハビリテーション職になれるように良い生活習慣を身につけて成長していて欲しい」と訓辞しました。さらに橋本学校長は、「ヘレン・ケラーも言っているように、人は一度に大量の知識を習得できません。良い学習習慣を身につけ、毎日少しずつ習得していくことによって、ついには真珠のように光り輝く思考をもてるように努力して下さい」と新入生を激励しました。


鳥取市の深沢市長 「地域医療の中で羽ばたかれることを願っています」


入学式会場

 鳥取市の深澤義彦市長も多忙な中を駆けつけていただき、3年目を迎えた鳥取市医療看護専門学校への期待と感謝を述べると共に、「地域包括ケアを課題として、医療職の需要が益々高まっています。医療福祉に力を注いでいる鳥取市におきましてもこの学校は大変重要なパートナーであると考えています。本日入学された皆様はこれから色んなことを学ばれ経験していかれると思います。様々な経験を通して、また専門知識を習得されていく中で、地域医療の分野で、また地域の中で今後、大いに羽ばたいていかれることを願ってやみません」と期待を込めて話していただきました。
 地元の大きな期待に、新入生はもちろんのこと、教職員もその責任の大きさと地元に貢献できる大きなやりがいを改めて感じているようでした。


鳥取県看護協会の虎井会長が祝辞。医療人としての心得を学びました


鳥取県看護協会の虎井会長

 鳥取県看護協会の虎井佐恵子会長からは、医療職者としての心得をお話いただきました。同会長は、「鳥取で医療のプロになるという志をもって、この学校の扉を叩かれたことをうれしく思います。皆様には学校の歴史を創造していくという責任と楽しさを感じてもらいながら、専門の学習を深めて鳥取を支える医療人となってください」と話されました。さらに同会長は、父、母、祖父母と多くの命をつないで今ここにいると述べ、「人は強くもありますが、弱くもあり、優しくもあり、悲しくもあり、大切な命を守る職業に就く皆様はそんな人々のそばにいて命を支えていきます」と仕事の重要性を訴えました。とりわけ看護師には「“鉄の手にビロードの手袋を”という看護の真髄に触れ成長していって欲しい」と、やさしく温かい期待の言葉で締めくくられると、新入生たちは大きく頷いていました。


ロマリンダ大学のアリブーン学部長とダナン大学のナム学長からお祝いの言葉

  • ロマリンダ大学のアリブーン学部長
  • ダナン大学のナム学長

 海外提携校のロマリンダ大学心肺科学学部のアリブーン学部長と、ベトナムのダナン大学のナム学長からも祝辞を頂きました。
 アリブーン学部長は医学の技術的な発展の結果、「私たちは患者への最上の医療行為を行なうために、様々な職種間での新しいコミュニケーション術を獲得しなければならない。そのような試練の時代にこの学校とパートナーシップを結んだことは誇りに思います。皆さんは医療問題の新世紀のリーダとして、最高の医療職者を目指して頑張ってください」と新入生を激励していただきました。
 医学部、工学部など10学部で6万人の学生が学ぶダナン大学のナム学長からは、「現在、ベトナムの多くの医師や看護師が医療水準の向上をめざして、日本に研修に来ています。我々も大阪滋慶学園の協力を得ながら、医療への高い志を持ち、意識の高い学生を育成していきます。高い志を持って医療の分野で学ぶことを決意した新入生の皆さんが、同じ志を持つベトナム人の模範となってください」と流暢な日本語で祝福していただきました。
 来賓の紹介が行なわれ、ダナン大学国際協力部のホアン・ハイ部長や鳥取県理学療法士会の安田昌文副会長、山陰言語聴覚士協会の田村篤人理事、鳥取県若桜町の小林昌司町長、国立病院機構鳥取医療センターの下田光太郎院長らが紹介されました。また、鳥取市立病院病院の平野文弘事業管理者と早田俊司病院長をはじめ、鳥取赤十字病院の西土井英昭院長、鳥取大学の豊島良太学長からの祝電などが紹介されました。

新入生代表が“宣誓”


宣誓文を手渡す入学生代表

 4学科の新入生を代表して、作業療法士学科1年の景井七星さんが 「この学校で医療人としての知識、技術、態度をしっかりと身につけ、地域の方に貢献できるよう仲間と共に精一杯努力し、学ぶことを誓います」と入学生宣誓を行い、宣誓文を橋本学校長に手渡しました。


先輩在学生による“最初の授業”

 このあと、“最初の授業”として、「講義」、「実習」、「学校生活」、「国家試験対策」について、各学科の学生によるプレゼンテーションが行なわれ、学校での学びや実習、国家試験対策など、非常に分かりやすくコンパクトにまとめた資料を見せながら、4学科の先輩たちが説明すると、新入生たちは学校生活を想像しながら真剣に聞き入っていました。

出雲市副市長やダナン大学学長らを迎え、出雲医療看護専門学校5期生の入学式が行なわれました

入学生に訓辞を行なう橋本勝信学校長

入学生に訓辞を行なう橋本勝信学校長

 出雲市をはじめ、島根県、山陰地方の医療と福祉を担い、地方創生に資する若い人材を育成するー。
 平成25年に出雲市と学校法人大阪滋慶学園の“公私連携”によってJR出雲市駅前に開校した出雲医療看護専門学校(橋本勝信学校長)第5期生の入学式が4月5日(水)、ラピタウェディングパレスで挙行されました。
 式には出雲市の野口武人副市長をはじめ、島根県看護協会の春日順子会長、島根大学医学部附属病院の神田眞理子副病院長兼看護部長ら地元の医療機関や福祉団体、産業界など各界の御代表に多数、御臨席いただきました。また海外提携校として、米ロマリンダ大学の心肺科学学部学部長のアラン・アリプーン教授と、ベトナム・ダナン大学学長のトラン・ヴァン・ナム博士、同大学国際協力部部長、ホアン・ハイ博士に出席いただきました。



「出雲・島根・山陰の発展に貢献できる医療人をめざして成長していきます」

 ふるさとの医療・福祉に役立ちたいと今年入学したのは、看護学科、理学療士学科、臨床工学技士学科、言語聴覚士学科の4学科131名。学友会代表から「共に医療職をめざして頑張りましょう」と歓迎の言葉を受けて、新入生全員が起立する中、看護学科の吉川朋美さんが新入生を代表して、「私たちが選んだ職業は人の命と向き合う職業です。地域の発展に貢献できる高い技術や実践力を身につけ、仲間と助け合って共に成長していきます」と、力強く宣誓しました。

橋本学校長 「出雲の地にあってグローバルで逞しい魂を持った医療者をめざして欲しい」


JR出雲市駅前にある出雲医療看護専門学校

 式では、国家斉唱、入学生発表に続いて、橋本勝信学校長が訓辞を行ないました。橋本学校長は、「今春卒業した2期生の約7割が地元の病院や福祉施設に就職しました。“公私連携”で誕生した出雲医療看護専門学校が設立時の目的である「地方創生」にも一翼を担っているということだと思います。またことしの国家試験の結果で嬉しいことがありました。看護学科が97%(全国平均88.5%)、理学療法士学科、臨床工学技士学科、言語聴覚士学科の3学科が100%と、いずれも全国平均を上回る素晴らしい成績を挙げてくれました」と、まず報告を行ないました。
 橋本学校長は、今年30周年を迎える大阪滋慶学園の教育理念や良い生活習慣の大切さなど、これからの学校生活での学びや生活態度について指針を示したあと、「出雲の地にあっても、グローバルな感性を持ち、逞しい魂を持って地域貢献を喜んで出来る若者に育ってください」と訓辞。ヘレン・ケラーの“人も知識を少しずつ習得していくことによって、ついには真珠のように光り輝く思考をもっているのだ”という言葉を新入生に贈り、「皆さんも光り輝く思考を持つ人になって下さい」と結びました。


出雲市長 「卒業後はぜひ本市で知識と技術の発揮を」


長岡秀人市長の祝辞を代読する出雲市の野口副市長

 御来賓を代表して、出雲市の野口副市長から、長岡秀人出雲市長の祝辞を読み上げていただきました。同市長からは「本市は新たな出雲の國づくり計画『出雲未来図』の中で市の将来像を、“げんき、やさしさ、しあわせあふれる 縁結びのまち 出雲”と定め、市民が力を合わせて取り組んでいます。新入生の皆さまも卒業後はぜひとも本市で就職し、この学校で培った知識と技術を存分に発揮されることを心から期待しています。皆様は、医療・看護の道を志し、大きな夢と明るい前途への希望に満ちておられるでしょう。これからの3年間、初心を忘れることなく旺盛なチャレンジ精神を持って、目標に向かって学業に励まれることを心から期待しています」と祝辞を頂きました。
 野口副市長は市長の祝辞を読み上げられたあと、「皆さん、周りを見回してください。生涯に亘って長い付き合いを重ねる人かも知れません。ご縁を大切に学生生活を楽しんでください」と、友達を大切にするよう新入生に言葉をかけていただきました。


ロマリンダ大学のアリブーン学部長とダナン大学のナム学長からお祝いの言葉


ロマリンダ大学心肺科学学部のアラン・アリプーン学部長

 海外提携校のロマリンダ大学のアリブーン学部長は、工学や薬学、治療行為や外科手術などにおける科学的な発展の結果、「私たちは様々な職種間での新しいコミュニケーション術を獲得する必要性を感じています。それこそが患者への最上の医療行為の提供を可能にし、安全な環境をつくることを可能にするのです。そのような試練の時代にこの学校とパートナーシップを結んだことを誇りに思います。皆さんは医療問題に対する新世紀のリーダです。可能な限り、最高の医療職者を目指して頑張ってください」と祝辞を頂きました。



ダナン大学のトラン・ヴァン・ナム学長

 医学部、工学部など10学部で6万人の学生が学ぶというダナン大学のナム学長は、「現在、ベトナムの多くの医師や看護師が医療水準の向上をめざして、日本に研修に来ています。我々も大阪滋慶学園の協力を得ながら、医療への高い志を持ち、意識の高い学生を育成していきます。高い志を持って医療の分野で学ぶことを決意した新入生の皆さんが、同じ志を持つベトナム人の模範となっていただくことを期待しています」と祝福していただきました。


島根県看護協会の春日会長「何かを達成するためには無駄なものはありません」


島根県看護協会の春日順子会長

 島根県看護協会会長の春日順子様からは、医療人の大先輩として「最初の授業」ともいうべき祝辞を頂きました。
 春日会長は、病院中心の医療から在宅中心の医療へと変化する中で、どのように対応すべきか新入生に問いかけながら、「医療は、患者のニーズを中心に、医師、看護師、OT、ST、MEといった様々な職種がチームを組んで、自分の資格の範疇でしっかりと責任を果たし、患者中心の医療を求められています」と、ケースを示しながら在宅医療への対応と心構えを教示していただきました。
 そして、「そのためには、医療に対する知識、技術が必要になります。一番大切なことは、人間は多様な考え方、心を持っているということを知って関わることだと思います。何かを達成するための努力に無駄なものはありません」と述べ、ナイチン・ゲールの“ものごとを始めるチャンスを私は逃がさない。たとえマスタードの種のように小さな始まりでも芽を出し、根を張ることがいくらでもある”という格言を引用し、「皆さんの可能性を信じます。皆さんは将来の職業として、自ら考え選んだ学科に入学されたと思います。この3年間、色々な人との交わりを通し、立派な医療人になられるよう期待しています」と話していただきました。


各界からの御来賓、島根県知事からのご祝電


 このあと、日刊工業新聞社取締役西日本担当・大阪支社長の竹本祐介様や島根県臨床工学技士会会長の福田勇司様、島根県理学療法士会理事、戸山香寿美様、島根大学医学部附属病院副病院長兼看護部長、神田眞理子様ら来賓の方々が紹介されました。
 また、島根県知事、溝口善兵衛様や島根大学学長、服部泰直様、島根県医師会会長の 小村明弘様らからの祝電が読み上げられました。

新入生代表が「入学生宣誓」


  • 歓迎の言葉を述べる在校生代表
  • 誓いの詞を述べる新入生代表
 在校生を代表して、学友会会長の天野太一さんから「友達、時間、自分、この3つを大切に有意義な学生生活にしましょう」と、歓迎の言葉を贈られ、看護学科の吉川朋美さんが新入生を代表して、「入学生宣誓」を行ないました。
 幼い頃に入院し、不安だったときに看護師さんに励まされた経験から看護師をめざす吉川さんは、「私たちが選んだ仕事は人の命と向き合う職業です。人と人とのつながりを大切にし、共に入学した学友と助け合って成長していきます。そして夢に向かって努力することを誓います」と、決意を述べました。

2部は在校生らがプレゼン フィナーレは素晴しい歓迎のマーチング演奏


 入学式は最初の授業として行われ、2部では、松井喜治教務部長ら教員と共に、在校生たちが出雲医療看護専門学校での教育システムや新たに開設された学習サポートセンターや国家試験対策システム、学園祭「結兎祭」やクラブ活動などのキャンパスライフについてのプレゼンテーションを堂々と行い、入学からのわずかな間での成長ぶりを新入生たちに見せてくれました。
 また就職率についても報告され、看護学科と臨床工学技士科は100%、理学療法士学科と言語聴覚士学科は、あと1名を残すだけとなっています。

島根県立出雲商業高等学校吹奏楽部によるお祝いの演奏


 第2部のフィナーレを飾って、島根県立出雲商業高等学校吹奏楽部の演奏が行なわれました。同校の吹奏楽部は、全日本マーチングコンテストに中国支部代表として出場、銅賞を受賞するなど県内一の実力を持つチームで、一糸乱れぬ華麗な動きのマーチング演奏を披露し、若さと元気溢れる歓迎の演奏に、新入生はもちろん、保護者や来賓の皆様も大喜びでした。

学校法人大阪滋慶学園5校合同入学式 1600名を超える新入生が将来の医療・福祉の守り手として“最初の授業”を受けました

約3000人が参加した入学式会場

約3000人が参加した入学式会場

 共信・共進・共創2017――。今年30周年を迎える学校法人大阪滋慶学園の在阪5校合同の「平成29年度 入学式」が4月3日(月)午前10時から、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で行なわれました。

大阪医療技術学園専門学校
大阪ハイテクノロジー専門学校
大阪保健福祉専門学校
大阪医療福祉専門学校
大阪医療看護専門学校

 式には5校38学科の1600名を超える新入生を始め、保護者や来賓、教職員を合わせて約3000人が出席。全員による礼に始まり、国家斉唱、各校ごとの入学生発表に続いて、5校の学校長を代表して、大阪医療技術学園専門学校の礒橋文秀学校長が訓辞を行ないました。

  • 礒橋学校長の訓辞
  • 気合のこもった浮舟総長による祝辞

礒橋学校長「共通言語として1万語の医療用語を習得して欲しい」


 礒橋学校長は、「2000年以降に生まれた皆さんは、ミレニアムエイジと言われ、100歳(centenarian)を超えて生きながらえる素晴しい世代だそうです。これからの長い人生を医療と共に歩き続けるということです」と、すさまじい医学の発達による長寿社会の到来を予測。「皆さんは、医療、福祉、介護、心理と、ジャンルは異なりますが、その熱い思いは一つだと思います。世のため、人のため、医療の道のために働くという熱い思いで入学して来られました。現在の医療は多職種連携のチーム医療になっています。他職種の人とチームを組んで訪問医療、或いは在宅医療、病院の診療と、チーム連携で取り組みます。そこには約1万語の共通の医療言語があり、習得しなければなりません。日本の医療は、2025年に向けて医療費や医療職不足の問題を抱えていますが、皆さんは日本の医療の担い手として熱い思いを持って、羽ばたいて行って下さい。そして人生をエンジョイして下さい」と激励しました。

浮舟総長「この学校を選んだ目的・目標を思い描いて欲しい」


 大阪滋慶学園理事長でもある滋慶学園グループの浮舟邦彦総長は、「本日の入学式は単なるセレモニーではありません。皆さんにとっての最初の授業です」と述べ、将来の夢を描いてこの学校を選んだ目的、目標をしっかりと思い描いて欲しいと訴えました。
 また浮舟総長は、滋慶学園グループの「職業教育を通して社会に貢献する」というミッションと「実学教育」「人間教育」「国際教育」の教育理念について述べた上で、「しっかりと時間管理を行ない、学ぶことを習慣にして下さい。そういうセルフマネジメントから、チームで仕事をしていくためのリーダーシップなどチームマネジメントを身につけて、世の中に出て行って下さい」と、社会が求める高度職業人材となるための身構え、気構え、心構えについて講義。「皆さんの専門職としての仕事は、世界のあらゆる場所が職場になるのです」と、滋慶学園グループが力を注ぐ「国際教育」を通して、国際的な感性を身につけ、グルーバル人材として育って欲しいと訴えました。

米中の海外提携校からも祝辞


 海外教育提携校のご来賓からも祝辞を頂きました。米カリフォルニア州のロマリンダ大学心肺科学学部学部長のアラン・アリブーン博士からは、「両校がパートナーシップを発揮し、様々な医療問題に対処しなければなりません。皆さんは、医療問題の新世紀のリーダとして、新しい学びや、新しい挑戦、新しい役割に対して、心の扉を常に大きく開けておいて下さい。そして最高の医療職者を目指してください」とお祝いの言葉を頂きました。
  • ロマリンダ大学心肺科学学部学部長のアラン・アリブーン博士
  • 広東医科大学情報工学学院書記の鄭江敏様
 次いで、中国広東省の重点医科大学であり、合弁学科の運営など20年来の交流のある広東医科大学の劉新光副学長からの「私も5年前、交換教員として大阪滋慶学園に2ヶ月在籍しました。皆さんは私がその時素晴しいと感じた大阪滋慶学園の教育を受け、グローバルに活躍できる医療人として成長をお祈りします」という祝辞を、同大学情報工学学院書記の鄭江敏様に代読して頂きました。

元甲子園球児ら各校の新入生代表が誓いの言葉


 このあと、各学校の代表5名がそれぞれ新しい学生生活をスタートするにあたっての宣誓を行ないました。

宣誓を行なう甲子園球児の小西正亮さん(中央)ら各校の代表

 幼い頃から祖母が服用する薬の仕分けを手伝い、将来は薬に関わる仕事に就きたいと考えていたという大阪医療技術学園専門学校薬業科 西崎生純さんが最初に、「入学後は、調剤事務やサービス接遇検定などの資格にも積極的にチャレンジしながら漢方薬をはじめとした医薬品の知識を深めていき、多くのお客様から信頼される登録販売者になることを誓います」と、決意を表明しました。
 次いで、中学時代にサッカーで足の故障に悩まされた経験から、鍼灸治療も出来るスポーツトレーナーをめざすという大阪ハイテクノロジー専門学校の伊村秀斗さん(鍼灸スポーツ学科)をはじめ、すでに介護福祉士の資格を持ちながら、一人ひとりの子供の個性と関われる保育士になりたいという大阪保健福祉専門学校の片山葵さん(保健保育科)、八戸学院光星高校野球部員として甲子園出場を果たした大阪医療福祉専門学校の小西正亮さん(理学療法士学科)、東日本大震災の被災者のニュースを見て看護師をめざすという大阪医療看護専門学校の半澤菜々子さん(看護学科)がそれぞれの思いを盛り込みながら、夢に向かっての決意を力強く表明しました。

 式典1部の最後に、大阪医療福祉専門学校と大阪ハイテクノロジー専門学校のゴスペル部が、姉妹校の大阪スクールオブミュージック専門学校生とともに新入生歓迎の祝歌を贈りました。

  • OSMの学生と共に祝歌を歌う大阪医療福祉専門学校と大阪ハイテクノロジー専門学校ゴスペル部の学生ら
  • 第2部での看護学科在校生による戴帽式
  • 卒業・研究課題についての在校生によるプレゼンテーション
 文部科学省が優れた教育プログラムを実践する専門学校として認定する「職業実践専門課程」に、5校すべてが選ばれている大阪滋慶学園ではキャリア教育に力を注いでいます。高度専門職業人材を育成するために、入学前を「キャリア形成」、入学中を「キャリア設計」、卒業後を「キャリア開発」の時期として、専門教育と共に、卒業前から卒業後まで社会人として活躍していけるためのフローでの実践教育を行なっています。

もう一つの夢-卒業後にキャリアを積んで教壇に立つ30人を超える先生方が紹介されました


 第二部では、在校生や卒業生から、在学中の講義や実習、卒業研究など多彩でシステム化されたキャリア教育プログラムなどが次々と紹介されました。最後に大阪医療福祉専門学校作業療法士学科の卒業生で医療法人恵泉会浜寺中央病院に務める江藤香奈さんが生涯学習と同窓会についてプレゼンテーションし、卒業生が3万5312名が医療や福祉界などで頑張っていることや、同窓会の開催するシンポジウムや勉強会への参加を呼びかけました。その内容の濃い「最初の授業」を聞きながら、新入生たちは、自らがめざす高度専門職業人としての将来に姿を描きながら、真剣な眼差しで聞き入っていました。

  • 卒業生による生涯学習と同窓会の紹介
  • 最初の保護者会も開かれました

 最後に、大阪滋慶学園5校の教壇に立つ卒業生33名が壇上に上がり、“将来像”の一つとして、入学生や保護者に向って“自己紹介”しました。また専門学校卒業生にも滋慶医療科学大学院大学への入学資格が与えられることもアナウンスされ、30年の年月の積み重ねの大きさを見せ付けていました。

「医療の質と安全」のリーダーへ 滋慶医療科学大学院大学7期生の入学式を行ないました

「医療の質と安全」を探究する滋慶医療科学大学院大学7期生を迎えての入学式

「医療の質と安全」を探究する滋慶医療科学大学院大学7期生を迎えての入学式

 国内で唯一、大学院として「医療の質と安全」を探究する滋慶医療科学大学院大学の「平成29年度 入学式」が好天に恵まれた4月2日(日)、大阪・新大阪駅前の同大学院校舎にある9階大教室で行なわれました。
 滋慶医療科学大学院大学は2011年に設立され、「医療の質と安全」というこれからの医療にとって最も重要な課題を研究テーマにし、社会人が学べる最先端の高等研究・教育機関として、この日第7期生を迎えました。
 午前10時から行なわれた入学式には、看護師9名をはじめ、病院勤務の薬剤師や臨床工学技士、診療情報管理士などいずれも仕事や家庭を持ちながら向学心に燃える18名が出席、錚々たる教授陣や来賓の方々に見守られながら、医療安全の視点からそれぞれの専門領域の課題研究に取り組もうと、決意を新たにしていました。


武田学長 「新設の『地域包括ケア管理学』での挑戦に期待する

日本に於ける医療の質と安全研究の第一人者として訓辞を述べる武田裕学長日本に於ける医療の質と安全研究の第一人者として訓辞を述べる武田裕学長

 学長訓辞で、武田裕学長は、病院での医療安全確保に加えて、地域包括ケアの導入など、医療安全にとって未知の研究分野があるとした上で、「ぜひチャレンジ精神で新しい分野にも挑戦して欲しい」と要請しました。
 また同学長は、昨年、日本高等教育機構による外部評価を受けて同大学院が研究教育機関としてすべて「適合」の評価を受けたと報告。「新たな大学院大学構築に向けて、その第一歩として、この4月から『地域包括ケア管理学』を設けるなど、進化する大学院としてチャレンジします。社会人、家庭人として学業を成し遂げるのは並大抵ではありませんが、ぜひ皆さんも教職員と共に頑張っていただきたい」と、日本の医療安全を切り拓く新入生の皆さんに期待を寄せました。


浮舟総長 「学びの中で“職種間連携”を身につけて」

「リスクマネージメントは経営の問題」と新入生に学びの意義を伝える浮舟邦彦総長

 同大学院の理事長でもある浮舟邦彦総長は、「これからの医療は、医療と福祉の垣根を越えた連携や医療機関同士の垣根を越えた連携が求められます。また職種間の連携も重要になります。そして医療の安全、つまりリスクマネジメントは経営の問題、経営の課題となっています。ここには看護師や薬剤師、臨床工学技士、言語聴覚士、診療情報管理士、鍼灸師、柔道整復師、介護福祉士といった社会人経験をもった様々な職種の方が医療安全というテーマの下に学び続けようと、集まっておられます。職種間連携はこの学びの中から生まれると思いますので、ぜひこの機会を生かし、それぞれの研究を深めてください」とエールを贈りました。


国内の病院やアメリカ、中国の提携大学のご来賓からもご祝辞

  • 「大阪府立病院機構」理事長の遠山正彌様
  • 米ロマリンダ大学のアラン・アリブーン様
  • 広東医科大学の鄭江敏様
 来賓を代表して、今春名称を変更した「大阪国際がんセンター」など5つの病院を運営する地方独立行政法人「大阪府立病院機構」理事長、遠山正彌様から祝辞を頂きました。遠山様からは、「この10年、医療安全の重要性が叫ばれる時代となりました。うちの病院には安全危機管理を行なうための常勤の医師とスタッフの配置が義務付けられています。ここは医療安全を司る日本での唯一の大学だと思いますので、そこに入学された誇りを持って頑張ってください」と、研究者の先輩としてのユーモア溢れる貴重なアドバイスとともに、祝辞を頂きました。

 次いで、海外提携校の米ロマリンダ大学の心肺科学学部学部長のアラン・アリブーン様から、「皆さんの仕事はしっかりとした医療安全のための環境を提供することです。常に新しい学び、挑戦、役割に対してオープンでいてください」と、祝福の言葉を頂きました。また、急遽、来日出来なくなった20年来の交流のある広東医科大学副学長の劉新光様の祝辞を、同大学情報工学学院書記の鄭江敏様に代読して頂きました。

 大阪府看護協会会長の高橋弘枝様や京都府理学療法士会会長、並河茂様をはじめ、一部ご来賓の紹介のあと、日本医師会会長、横倉義武様や日本看護協会会長、坂本すが様ら各方面からの新入生を祝福する祝電の一部が読み上げられました。

入学生を代表して曽和さんが決意表明

「滋慶医療科学大学院大学の入学式。病院薬剤師として初の医療安全管理学修士をめざす曽和さんが宣誓しました

 最後に、入学生を代表して、伊丹市内の病院に薬剤師として勤務する医療管理学研究科医療安全管理学専攻修士課程の曽和鮎美さんが「これからの2年間、専門性豊かな先生方のご指導を受け、それぞれの課題を追求すると共に、多職種の経験豊かな学友と刺激しあって、新たな体験を積み重ね、リーダーとして実践者として成長していけるよう日々、努力します。入学後は健康に留意し、仕事と学業、子育てなど家庭生活を並立させながら、課題に向き合い研究に真摯に取り組みます」と、薬剤師として初の医療安全管理学修士をめざして、一言一言に力を込めて宣誓しました。


3期生の先輩が働きながら学ぶノウハウを伝授

先輩として「大学院での学び」を伝授する3期生の山田様

 式が終了したあと、同大学院3期生として学んだ、京都市内の急性期病院で看護師長として働く山田利恵さんが、いかに働きながら大学院で学ぶかについてのノウハウを講演。家庭では二人の子供を育てながら勤務が終わった午後5時に病院を飛び出し、京都の自宅への帰宅は11時を回るというハードな大学院生活を振り返りながら、「自分の生活環境にあった学び方を選択し、しっかりと学びの計画を立てることが大事」、と後輩たちに伝えました。山田さんが、公益法人の研究助成金を受けながら行なった自らの研究への取り組みを紹介しながら、テーマの絞り方やカリキュラムの取り方、文献整理や論文作成時期など、細やかなアドバイスを行うと、新入生たちは、真剣な表情で聞き入っていました。

 
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