入学式は“最初の授業” 先輩たちのプレゼンに新入生はワクワク 大阪滋慶学園の5校

大阪市内のホテルで行なわれた大阪滋慶学園の合同入学式。5校の新入生代表が、それぞれめざす職業や国家資格試験の合格に向けて「頑張ります!」と、決意を述べました  共信・共進・共創 2015-。学校法人大阪滋慶学園5校の入学式が4月6日(月)、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で行なわれました。各校の新入生代表が「真摯に学びます!」と誓いの言葉を述べ、第2部では、在校生や卒業生が現在取り組んでいる卒業・課題研究について発表するなどチャレンジャブルな学園生活を紹介。大阪滋慶学園における“最初の授業”に接した新入生たちは、ワクワクと目を輝かせながら、明日からの学園生活に思いを馳せていました。
合同入学式を行なったのは、
大阪医療技術学園専門学校
大阪ハイテクノロジー専門学校
大阪保健福祉専門学校
大阪医療福祉専門学校
大阪医療看護専門学校
の5校。

近藤学校長「知識・技術を貪欲に!」 浮舟総長「自律協働できるプロに!」


新入生に告辞する近藤学校長

 各校の学校長が紹介されたあと、5校を代表して大阪大学名誉教授(医学博士)で大阪ハイテクノロジー専門学校の近藤雅臣学校長が全入学生に向かって訓辞を行ないました。近藤学校長は「実学教育」「人間教育」「国際教育」という滋慶学園グループ校共通の3つの教育理念についてふれ、「人間教育は、いくらいい腕を持ち、頭が働いても人間性がしっかりしていなければ、世の中を生きてはいけません。挨拶がきちんと出来て、すべてのものに感謝する気持ちを忘れてはいけない。医療・福祉の世界をめざす皆さん方は特に生命への感謝を忘れずに励んでいただきたい。

 この学校には各専門分野の最高の先生方がおられるが、皆さん自身が努力し、与えられるもの以上に貪欲に知識・技術を奪い取る意欲を持っていただきたい。そのことが社会に出てからの生きる力となるのです」と激励しました。

大阪滋慶学園理事長として祝辞を述べる浮舟総長

 続いて、大阪滋慶学園理事長の浮舟邦彦・滋慶学園グループ総長が「皆さんは将来の進むべき道を見つけ、この学校に入学されました。それは自己発見したということです。その夢をしっかりとした目的、目標に変えていかなければなりません。将来のキャリアを開発していく基本をこの学校で学び、しっかりとしたキャリア設計を行なってください。そして卒業時に自分はこうなっていたいのだという姿を思い描いてください」と述べました。

 さらに浮舟総長は「この入学式は最初の授業です。第2部では先輩たちが、その学びのプロセスをプレゼンテーションしてくれます。本学は“職業人教育を通して社会に貢献する”というミッションのもと、『人間教育』、『国際教育』、『実学教育』を建学の柱に立て多くのカリキュラム、学年暦、シラバスが構成されています。職業教育ですので、専門教育の重要性は言うを待ちません。国家試験のある学科は、国家試験に合格して初めて職業に就くことができるのです。即戦力としての知識・技術をしっかりと持って産業界でスタートすることが大切さです。


大勢の保護者も列席されました

 また社会人、業界人、医療人としてしっかりとした身構え、気構え、心構えの備わった人間として巣立っていくことが必要です。“今日も笑顔であいさつを”という標語が学校のいたるところに掲示されています。我々の最も大切にしているモットーです。コミュニケーションの大切さはもちろんですが、その原点は笑顔であいさつすることです。ぜひ生活の中で習慣化させてください。そして、良い生活習慣と学びの習慣を身につけて下さい。また自分の国の文化や伝統をしっかりと見直し、他国の文化や伝統を尊重する国際的な感性を身につけ、グローバルな視点を持って卒業していただきたい」と歓迎と祝福の言葉を贈りました。また将来、プロのスペシャリストとして活躍するためにも、仲間や教職員、各界の先生方とのネットワークを大切に、自律協働できるプロの人材として育って欲しいと呼びかけました。


米国と中国の提携大学からも祝辞


ゴンザガ大学のロン・ラージ博士

 アメリカと中国にある海外提携校のご代表からはお祝いの言葉が贈られました。

 130年近い歴史を持つ米ワシントン州のゴンザガ大学副学長補佐、ロン・ラージ博士にはサイン・マクロー学長からのメッセージを読み上げていただきました。
 同学長はヘルスケア分野で広範な学科群をもつ大阪滋慶学園とのパートナーシップの重要性にふれた上で、「教育はもはや一つの学校内にとどまるものではありません。ゴンザガ大学と貴校との活発な対話、学術交流を通して、皆さんは医療・福祉分野で社会に貢献できる立派な人材になっていかれるでしょう。両校は協力して、皆さんが広い視野を持って世界で活躍できるように導いてまいります。

 医療・介護は今や複数・複眼的に行なうべきものです。医療職者であるということは国際的な責任を負うということです。医療・福祉職者は疾病の拡散や世界規模の自然災害など広範な試練に立ち向かわなければなりません。21世紀のリーダーは、これらの試練に立ち向かい、新しい解決策を示していかなければなりません。皆様こそがそのリーダーとして、新しい教育への扉を開けていくものと信じています」と前途を祝福していただきました。

中国上海理工大学・上海医療器械高等専科学校の魏景賦副校長

 続いて、今年、上海・浦東地区の新キャンパスに移転する中国上海理工大学・上海医療器械高等専科学校の魏景賦・副校長が、「大阪滋慶学園とは2000年からの交流・合作を開始し、貴校の先生方を本学に迎えるなど、双方の学校に臨床工学技士の合作学科を設けています。本学の学生たちは卒業後に大阪滋慶学園に留学、すでに26名の卒業生が日本の国家試験に合格し、日本の病院に就職しています。短期留学生の交換も年間100名を超えています。新キャンパスでは我々の合作教育の新しいステージの幕が上がるでしょう。新入生の皆様はぜひそれぞれの夢を叶えてください。とこしえの中日友好をお祈りいたします」と、祝福の言葉をいただきました。

 ゴンザガ大学看護学部教授のロリ・トクターマン博士や中国上海理工大学・上海医療器械高等専科学校医療電子学科の李暁欧副学科長、同臨床工学技術専攻の銭鋒主任ら、ご来賓の方々の紹介のあと、橋本信夫・国立循環器病研究センター理事長や日野原重明・医療秘書教育全国協議会会長をはじめ、各方面から頂いた祝電の披露も行なわれました。


仲間と共に夢叶えます!-5校の新入生代表が宣誓


背筋を伸ばして腰かける新入生の皆さん

 式典の最後に各校の新入生代表による宣誓が行なわれました。トップバッターの大阪府立八尾翠翔高等学校から大阪医療技術学園専門学校の医療秘書・情報学科に入学した中川美咲さんは、「私は将来、小児クラークか産婦人科スタッフとして患者さんに貢献したいと思っています。小学校から始めたテニスを高校の最後まで続けることができました。そこで培った粘り強さとコミュニケーション能力をさらに高めて、技術と知識を身につけ、仲間と共に夢を叶えます」と元気一杯、声に力を込めました。

 続いて、介護職に携わる両親の影響で命に関わる仕事に就きたいと臨床工学技士をめざす大阪ハイテクノロジー専門学校の西本昌司さん=大阪府立柏原東高等学校卒=や、怪我や病気の患者さんを笑顔で励ます看護師をめざしたいという大阪保健福祉専門学校の中村茜さん=同東淀川高等学校卒、さらに、高校3年間サッカー部でチームの仲間と頑張ってきたという大阪医療福祉専門学校理学療法士学科の白井達也さん=同柴島高等学校卒、そして、相談しやすく頼りになる看護師をめざすという大阪医療看護専門学校看護学科の津々見緋里さん=大阪高等学校卒=の5人が次々と決意表明。それぞれ「社会に貢献できる人間になるために、真摯な姿勢で学び実りある学生生活を送るよう精一杯努力することを誓います」と力強く宣言し、1800名を超える仲間と共に夢に向かって踏み出しました。


 第2部では、大阪ハイテクノロジー専門学校臨床工学科3年、三浦貴志さんが卒業・課題研究として取り組む「ネーザルハイフロー(酸素投与器具)用多目的センサの試作」について発表するなど、在校生と、社会福祉法人や企業で働く卒業生から、大阪滋慶学園の教育システムをはじめ、講義や実習、卒業研究課題、就職、同窓会活動など学園生活を送る上での様々なアドバイスがプレゼンテーションされました。先輩たちの堂々とした逞しい姿に、入学生たちは2年後、3年後の自分たちの姿を重ね合わせ、目を輝かせていました。

最初の授業”の一環として行なわれた在校生らによるプレゼンテーション 最初の授業”の一環として行なわれた在校生らによるプレゼンテーション

出雲医療看護専門学校の入学式 橋本学校長「初心を忘れずに!」

出雲医療看護専門学校の入学式。3期生への期待を込めて激励する出雲市長の祝辞が読み上げられました

 地域の医療や福祉に貢献する人材の育成を目的に、“公私連携”によって開校した学校法人大阪滋慶学園の出雲医療看護専門学校の入学式が4月4日(土)、出雲市民会館で行われました。看護学科、理学療法士学科、臨床工学技士学科、言語聴覚士学科の4学科を代表して、臨床工学技士学科の岸野留美子さんが「地域の人たちから信頼される医療人をめざします」と、地元各界のご来賓が見守る中、力強く宣誓しました。

 午後1時から行われた式典には、長岡秀人・出雲市長の代理として板倉勝巳総務部長や坂根守・出雲市議会議長をはじめ、島根県看護協会の春日順子会長、国立病院機構鳥取医療センターの下田光太郎院長ら地元の産官学を代表する約70名の名士の方々にご臨席いただきました。

 さらに海外提携校からも、米ワシントン州ゴンザガ大学副学長補佐、ロン・ラージ博士と同看護学部教授、ロリ・トクターマン博士、中国上海理工大学・上海医療器械高等専科学校の魏景賦副校長、同医療電子学科の李暁欧副学科長、同医療器械学科の銭鋒臨床工学技術専攻主任にご臨席いただきました。


橋本学校長「初心を忘れずに、最後まで強い意志を持ち続けてください」


入学生に3つの心構えを説く橋本学校長

 橋本勝信学校長は、出雲医療看護専門学校が出雲市など地元自治体と大阪滋慶学園が協力して、若者の人材育成と出雲市、島根県の医療に貢献する目的で設立された経緯や建学の理念をはじめとする学校の考えを述べたあと、「皆様のご協力のおかげで、本日無事に3期生を迎えることができました。

 入学生の皆さんには3つの心構えをお願いしたいと思います。一つは、いつまでも最初の気持ちを忘れずに、最後までやり抜く強い意志を持ち続けて欲しいと思います。2番目は、毎日毎日を積み重ねていく山陰人特有の粘り強さを発揮していただきたい。3番目は、医療、福祉の世界に進む人材として、周囲の人から感謝され信頼される人になっていただきたい。そして大きな志を胸に秘めて下さい」と、人間としての成長と学校発展への協力を訴えました。

祝辞を述べる滋慶学園グループの宮川副理事長

 続いて滋慶学園グループの宮川藤一郎副理事長が祝辞を述べました。宮川副理事長は「皆さんは専門性の高い社会的にも生命に関わる大切な職業をめざしてこの学校に入学されました。素晴らしい選択をされたと思います。在学中は迷うことなくこの道を邁進し、ぜひチャンスを生かしていただきたい。そのためには健康に留意し、自己管理、時間管理をしっかりと行ない行動管理ができる習慣を身に付けて下さい」と入学を祝福しました。




長岡市長「旺盛なチャレンジ精神で学び、卒業後は“縁結びのまち”出雲で就職を」


 ご来賓を代表して、長岡出雲市長の祝辞が板倉総務部長によって読み上げられました。その中で長岡市長は「新入生の皆さん、誠におめでとうございます。出雲医療看護専門学校は看護師、医療スタッフ不足の解消と若者の定住をめざす本市への協力の形で平成25年に開校されました。新入生の皆様は、医療・看護の道を志し、大きな夢と明るい前途への希望に満ちておられるでしょう。これからの3年間、初心を忘れることなく旺盛なチャレンジ精神を持って、目標に向かって学業に励まれることを心から期待しています。

 創立以来37年の実績を誇る大阪滋慶学園の理念と実績に基づくカリキュラムやサポート体制の下、これからの出雲市を支え、地域社会に貢献できる医療のスペシャリストが養成されることを期待しています。本市には、島根大学医学部附属病院、県立中央病院、市立総合医療センターなど県内屈指の医療機関が集積しており、医師・看護師養成の教育機関もあります。出雲医療看護専門学校はこれらの医療、教育機関と実習などで連携協力を図っておられます。新入生の皆さんはこのような恵まれた地域環境の中で、実体験を積み重ねながら立派に成長していかれることと思います。

 本市では新しい出雲の国づくり計画・出雲未来図の中で将来像を「げんき、やさしさ、しあわせあふれる 縁結びのまち 出雲」と定め力を合わせて町づくりに取り組んでいます。新入生の皆さんも卒業後は出雲で就職していただき、学校で培った技術と知識を存分に発揮し、それぞれの夢を実現されることを祈っています」とお祝いの言葉を贈っていただきました。


島根県看護協会の春日会長「医療人として4つの“S.T.E.P”を学んで欲しい」


島根県看護協会の春日会長

 島根県看護協会の春日会長からは、「満開の桜の花が春の嵐にさらされています。これからの学校生活も山あり、谷あり、笑顔の日もあれば嵐も来ると思います。皆様は将来、医療・看護に関わる職業に就きたいとこの学校を選ばれました。人の役に立つ仕事がしたい、人の役に立つ人間になりたいと願って入学されたと思います。医療の世界は高度専門化され、知識の習得が不可欠です。

 医療人として4つの“S.T.E.P”を学んでいただきたい。S=sensibilityは特に倫理的感性を磨いていただきたい、T=teamworkは多職種との連携を行なって欲しい、E=evidenceで科学的根拠に基づいて的確に判断できる力を養って欲しい、P=positiveで、主体的、積極的に学ぶ姿勢をもっていただきたい。ステップを踏み外すことなく一歩ずつ夢に向かって進んでください」と祝辞がありました。


ゴンザガ大学のロン・ラージ博士

 ゴンザガ大学のロン・ラージ博士は「国際的な医療人としての未来の扉を開けてください」と述べ、今年、浦東地区の新キャンパスに移転する中国上海理工大学・上海医療器械高等専科学校の魏景賦・副学長からは、「大阪滋慶学園とは2000年からの交流・合作を行ない、双方の学校に臨床工学技士の合作学科を設けています。新入生の皆様はぜひそれぞれの夢を叶えてください」とそれぞれ祝辞をいただきました。

上海医療器械高等専科学校の魏景賦・副学長

 在校生を代表して学友会の曽根慶一会長から歓迎の言葉が贈られたあと、新入生を代表して、臨床工学技士学科の岸野留美子さんが宣誓を行ないました。高校のときに病院で働く臨床工学技士から直に話を聞いて、命に直結するやりがいのある仕事だと入学を決めた岸野さんは、「医療を取り巻く環境は大きく変化し、医療専門職の責任や期待は益々大きくなっています。この道を選んだ時の気持ちを大切に、知識や技術だけではなく、仲間と共に人間としても成長を目指します。将来は地元に就職し、地域の人々に信頼される医療人になれるよう精一杯がんばります」と誓いを新たにしました。

 入学式は最初の授業として行われ、2部では、在校生たちが出雲医療看護専門学校での教育システムや学園生活などのプレゼンテーションを堂々と行い、入学からのわずかな間での成長ぶりを新入生たちに見せてくれました。

新入生を代表して誓いの言葉を述べる岸野さんと新入生の皆さん 新入生を代表して誓いの言葉を述べる岸野さんと新入生の皆さん 最初の授業である入学式を終えて談笑する新入生

 
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