出雲市副市長やダナン大学学長らを迎え、出雲医療看護専門学校5期生の入学式が行なわれました
出雲市をはじめ、島根県、山陰地方の医療と福祉を担い、地方創生に資する若い人材を育成するー。
平成25年に出雲市と学校法人大阪滋慶学園の“公私連携”によってJR出雲市駅前に開校した出雲医療看護専門学校(橋本勝信学校長)第5期生の入学式が4月5日(水)、ラピタウェディングパレスで挙行されました。
式には出雲市の野口武人副市長をはじめ、島根県看護協会の春日順子会長、島根大学医学部附属病院の神田眞理子副病院長兼看護部長ら地元の医療機関や福祉団体、産業界など各界の御代表に多数、御臨席いただきました。また海外提携校として、米ロマリンダ大学の心肺科学学部学部長のアラン・アリプーン教授と、ベトナム・ダナン大学学長のトラン・ヴァン・ナム博士、同大学国際協力部部長、ホアン・ハイ博士に出席いただきました。
「出雲・島根・山陰の発展に貢献できる医療人をめざして成長していきます」
ふるさとの医療・福祉に役立ちたいと今年入学したのは、看護学科、理学療士学科、臨床工学技士学科、言語聴覚士学科の4学科131名。学友会代表から「共に医療職をめざして頑張りましょう」と歓迎の言葉を受けて、新入生全員が起立する中、看護学科の吉川朋美さんが新入生を代表して、「私たちが選んだ職業は人の命と向き合う職業です。地域の発展に貢献できる高い技術や実践力を身につけ、仲間と助け合って共に成長していきます」と、力強く宣誓しました。
橋本学校長 「出雲の地にあってグローバルで逞しい魂を持った医療者をめざして欲しい」
式では、国家斉唱、入学生発表に続いて、橋本勝信学校長が訓辞を行ないました。橋本学校長は、「今春卒業した2期生の約7割が地元の病院や福祉施設に就職しました。“公私連携”で誕生した出雲医療看護専門学校が設立時の目的である「地方創生」にも一翼を担っているということだと思います。またことしの国家試験の結果で嬉しいことがありました。看護学科が97%(全国平均88.5%)、理学療法士学科、臨床工学技士学科、言語聴覚士学科の3学科が100%と、いずれも全国平均を上回る素晴らしい成績を挙げてくれました」と、まず報告を行ないました。
橋本学校長は、今年30周年を迎える大阪滋慶学園の教育理念や良い生活習慣の大切さなど、これからの学校生活での学びや生活態度について指針を示したあと、「出雲の地にあっても、グローバルな感性を持ち、逞しい魂を持って地域貢献を喜んで出来る若者に育ってください」と訓辞。ヘレン・ケラーの“人も知識を少しずつ習得していくことによって、ついには真珠のように光り輝く思考をもっているのだ”という言葉を新入生に贈り、「皆さんも光り輝く思考を持つ人になって下さい」と結びました。
出雲市長 「卒業後はぜひ本市で知識と技術の発揮を」
御来賓を代表して、出雲市の野口副市長から、長岡秀人出雲市長の祝辞を読み上げていただきました。同市長からは「本市は新たな出雲の國づくり計画『出雲未来図』の中で市の将来像を、“げんき、やさしさ、しあわせあふれる 縁結びのまち 出雲”と定め、市民が力を合わせて取り組んでいます。新入生の皆さまも卒業後はぜひとも本市で就職し、この学校で培った知識と技術を存分に発揮されることを心から期待しています。皆様は、医療・看護の道を志し、大きな夢と明るい前途への希望に満ちておられるでしょう。これからの3年間、初心を忘れることなく旺盛なチャレンジ精神を持って、目標に向かって学業に励まれることを心から期待しています」と祝辞を頂きました。
野口副市長は市長の祝辞を読み上げられたあと、「皆さん、周りを見回してください。生涯に亘って長い付き合いを重ねる人かも知れません。ご縁を大切に学生生活を楽しんでください」と、友達を大切にするよう新入生に言葉をかけていただきました。
ロマリンダ大学のアリブーン学部長とダナン大学のナム学長からお祝いの言葉
海外提携校のロマリンダ大学のアリブーン学部長は、工学や薬学、治療行為や外科手術などにおける科学的な発展の結果、「私たちは様々な職種間での新しいコミュニケーション術を獲得する必要性を感じています。それこそが患者への最上の医療行為の提供を可能にし、安全な環境をつくることを可能にするのです。そのような試練の時代にこの学校とパートナーシップを結んだことを誇りに思います。皆さんは医療問題に対する新世紀のリーダです。可能な限り、最高の医療職者を目指して頑張ってください」と祝辞を頂きました。
医学部、工学部など10学部で6万人の学生が学ぶというダナン大学のナム学長は、「現在、ベトナムの多くの医師や看護師が医療水準の向上をめざして、日本に研修に来ています。我々も大阪滋慶学園の協力を得ながら、医療への高い志を持ち、意識の高い学生を育成していきます。高い志を持って医療の分野で学ぶことを決意した新入生の皆さんが、同じ志を持つベトナム人の模範となっていただくことを期待しています」と祝福していただきました。
島根県看護協会の春日会長「何かを達成するためには無駄なものはありません」
島根県看護協会会長の春日順子様からは、医療人の大先輩として「最初の授業」ともいうべき祝辞を頂きました。
春日会長は、病院中心の医療から在宅中心の医療へと変化する中で、どのように対応すべきか新入生に問いかけながら、「医療は、患者のニーズを中心に、医師、看護師、OT、ST、MEといった様々な職種がチームを組んで、自分の資格の範疇でしっかりと責任を果たし、患者中心の医療を求められています」と、ケースを示しながら在宅医療への対応と心構えを教示していただきました。
そして、「そのためには、医療に対する知識、技術が必要になります。一番大切なことは、人間は多様な考え方、心を持っているということを知って関わることだと思います。何かを達成するための努力に無駄なものはありません」と述べ、ナイチン・ゲールの“ものごとを始めるチャンスを私は逃がさない。たとえマスタードの種のように小さな始まりでも芽を出し、根を張ることがいくらでもある”という格言を引用し、「皆さんの可能性を信じます。皆さんは将来の職業として、自ら考え選んだ学科に入学されたと思います。この3年間、色々な人との交わりを通し、立派な医療人になられるよう期待しています」と話していただきました。
各界からの御来賓、島根県知事からのご祝電
このあと、日刊工業新聞社取締役西日本担当・大阪支社長の竹本祐介様や島根県臨床工学技士会会長の福田勇司様、島根県理学療法士会理事、戸山香寿美様、島根大学医学部附属病院副病院長兼看護部長、神田眞理子様ら来賓の方々が紹介されました。
また、島根県知事、溝口善兵衛様や島根大学学長、服部泰直様、島根県医師会会長の 小村明弘様らからの祝電が読み上げられました。
新入生代表が「入学生宣誓」
幼い頃に入院し、不安だったときに看護師さんに励まされた経験から看護師をめざす吉川さんは、「私たちが選んだ仕事は人の命と向き合う職業です。人と人とのつながりを大切にし、共に入学した学友と助け合って成長していきます。そして夢に向かって努力することを誓います」と、決意を述べました。
2部は在校生らがプレゼン フィナーレは素晴しい歓迎のマーチング演奏
入学式は最初の授業として行われ、2部では、松井喜治教務部長ら教員と共に、在校生たちが出雲医療看護専門学校での教育システムや新たに開設された学習サポートセンターや国家試験対策システム、学園祭「結兎祭」やクラブ活動などのキャンパスライフについてのプレゼンテーションを堂々と行い、入学からのわずかな間での成長ぶりを新入生たちに見せてくれました。
また就職率についても報告され、看護学科と臨床工学技士科は100%、理学療法士学科と言語聴覚士学科は、あと1名を残すだけとなっています。
島根県立出雲商業高等学校吹奏楽部によるお祝いの演奏
第2部のフィナーレを飾って、島根県立出雲商業高等学校吹奏楽部の演奏が行なわれました。同校の吹奏楽部は、全日本マーチングコンテストに中国支部代表として出場、銅賞を受賞するなど県内一の実力を持つチームで、一糸乱れぬ華麗な動きのマーチング演奏を披露し、若さと元気溢れる歓迎の演奏に、新入生はもちろん、保護者や来賓の皆様も大喜びでした。
新着情報
- 2022.10.19 『第10回 医療安全実践教育研究会』を実施いたしました
- 2021.11.10 『第5回アジア臨床工学フォーラム』を実施いたしました
- 2019.04.20 2019年度 滋慶医療科学大学院大学の入学式が挙行されました
- 2019.04.20 2019年度 大阪滋慶5校合同入学式が挙行されました
- 2019.04.09 2019年度 美作市スポーツ医療看護専門学校 入学式が挙行されました
- 2019.04.08 2019年度 滋慶学園高校の入学式が挙行されました
- 2019.04.05 2019年度 鳥取市医療看護専門学校 入学式が挙行されました
- 2018.04.05 大阪滋慶学園入学式が行なわれました
- 2018.04.05 滋慶医療科学大学院大学 8期生の入学式 木内新学長が「『なぜ』を考えて欲しい」と訓辞
- 2018.03.26 大阪ハイテクノロジー専門学校&大阪保健福祉専門学校 合同卒業式