盛大に卒業式 1290人が飛び立つ
―大阪滋慶学園5校―

2014.03.18

 学校法人・大阪滋慶学園が運営する専門学校5校の卒業式(専門士、高度専門士称号授与式)が大阪市内のホテルで盛大に挙行されました。12日(水)には「飛翔~新たな旅立ち2014年~」をテーマに、大阪医療技術学園専門学校、大阪医療福祉専門学校、大阪医療看護専門学校の3校、13日(木)には「飛び立つ、未来へ」をテーマに、大阪ハイテクノロジー専門学校、大阪保健福祉専門学校の2校、それぞれ合同で行われました。


 5校合わせて卒業生1290人で、それぞれ病院、介護施設、福祉施設、企業などに就職が決まっています。各校で「実学教育、人間教育、国際教育」という理念のもとで授業とともに、国内実習、海外研修を通じてキャリア教育を受けて、「実践力」を身に付けました。4月から新社会人としての活躍が期待されています。

日々努力、一日一日を全力で

近藤雅臣学校長

 式典では、大阪医療福祉専門学校の武田裕学校長は「皆さんが働く医療・介護・福祉・保健分野は、日本にとって最も必要な分野です。学校で培った知識、技術を基礎に、日々努力を重ね、現場のチームと連携して、社会に貢献して欲しい」と告辞されました。
また、近藤雅臣学校長は「人生の第一歩を踏み出します。今までの履歴書は先生や保護者に支えられてのもの。これからは、一日一日を全力で取り組んで、自らの手で履歴をつくってください。無限の可能性を求めて素晴らしい人生を過ごしてください」と告辞されました。


職場は道場、学び続ける

浮舟邦彦大阪滋慶学園理事長

 大阪滋慶学園の浮舟邦彦理事長は「医療・福祉のスペシャリスト、テクノロジストとしての基本設計ができました。これからがスタートです。プロとして成長するには、仕事を通して成長していくわけで、学び続ける姿勢が大切です。今までは教室を通じて学んできましたが、社会に出ると職場は“道場”です。人間関係、コミュニケーションを大切に主体的に取り組んでください。

身構え、気構え、心構えをしっかり持って、プロとしてキャリアを積んで、より高い技術にチャレンジしてください。壁に当たることがあっても、諦めないで、自信を持って切り開いていってほしい」と祝辞を述べられました。


海外研修は価値あるコラボ

ピアース・カレッジ ミッシェル・ジョンソン総長

 海外からは来賓として、米国のピアース・カレッジのミッシェル・ジョンソン総長は「両校のパートナーシップは、教育価値を高め、両国文化の理解を深めています。特に海外研修は学生、教員、コミュニティー全体が恩恵を受ける価値あるコラボレーションになっています。皆様は人生の重要な節目を迎えました。今後は特殊なスキルを磨くとともに、コミュニケーション、情報活用能力、責任感など身に付けてください」と卒業生にメッセージを送られました。


医療福祉のリーダーに

上海中医薬大学 朱惠蓉副学長

 中国からは上海中医薬大学の朱惠蓉副学長が「大阪滋慶学園とは重要なパートナーとして、医科学修士課程を運営するプロジェクトを7年間実施しています。今回、2人が卒業、修士の学位を取得されました。心からお祝い申し上げます。滋慶の実学・人間・国際教育の理念は、本学の勤勉・仁愛など医学人材を育成する理念とも共通します。社会に出て、医療福祉のリーダーとして、人類の健康・福祉に貢献されることを期待しています」と挨拶をされました。


新たなスタート、支える人を目指す

 卒業生からは「人と協力する大切さを学びました。卒業と同時に、新たなスタート。医療従事者として、自覚と責任を持って行動します」「多くの試練がありましたが、同じ目標を持つ仲間に助けられました」「行動力を学びました。医療現場で支援に努め、社会に貢献したい」「課題研究では、チームのメンバーに助けられ、役割分担の大切さを学びました」「壁に当たった時に、歩み続ければゴールが見える、という先生の言葉を励みに頑張れました。福祉は幅広く、奥が深い。これまでは、多くの方に支えていただきましたが、これからは支える人を目指します」など、謝辞を述べました。


「学校や実習病院で学んだ知識、技術を一人でも多くの患者さんの手助けとなるよう心を尽くしてください」など、合計500通の祝電をいただきました。


 また、卒業式では昨年12月と今年2月に行われた卒業研究発表会での優秀研究に対して、滋慶教育科学研究所奨励賞、日刊工業新聞社賞、フジサンケイビジネスアイ賞が贈られました。各受賞テーマは以下のとおり。

滋慶教育科学研究所奨励賞

大阪医療技術学園

専門学校
大阪ハイテクノロジー

専門学校
大阪保健福祉

専門学校
大阪医療福祉

専門学校
スパイロメータによる閉塞型睡眠時無呼吸症候群スクリーニングの検討

(臨床検査技師科)
腹膜透析時における腹膜炎早期検出・伝達システムの試作

(臨床工学技士科)
知的障害者の福祉サービス利用の現状及び希望に関する調査と考察

(介護福祉科Ⅱ部)
求心性視野狭窄による調節近点の延長

(視脳訓練士科)

日刊工業新聞社賞

大阪医療技術学園

専門学校
大阪ハイテクノロジー

専門学校
大阪保健福祉

専門学校
大阪医療福祉

専門学校
高次脳機能への介入により口腔顔面運動が改善した症例

(言語聴覚士科)
イベントゲーム用の遠隔操作型アーム搭載ロボットの製作

(ロボット学科)
高齢者介護における介護・看護の連携について

(社会福祉科)
作業療法学生と看護学生の危険予知における視点の違い

―危険予知トレーニング(KYT)シートを用いて―

(作業療法士学科)

フジサンケイビジネスアイ賞

大阪医療技術学園

専門学校
大阪ハイテクノロジー

専門学校
大阪保健福祉

専門学校
大阪医療福祉

専門学校
攅竹穴(眼窩上孔)

刺激による心拍数の変化

~ランダム化比較試験での検討~

(東洋医療技術教員養成学科)
非利き手のトレーニングが身体におよぼす影響

(柔道整復スポーツ科)
医療費未収金に関する調査と考察

(医療秘書・情報科)
がんリハビリテーションにおけるQOL向上のための提言

(理学療法士学科)


 このほかにも、大阪府知事賞、発明学会会長賞、薬局新聞社賞、薬事日報社賞、メディカル・フィットネス協会賞、医療秘書教育全国協議会会長賞、日本臨床工学技士会会長賞など多数の表彰がありました。

 
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